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FEATUREひと手間と、その先。

INTERIOR

#83

KITAWORKS・木多隆志さんとつくる照明 ” KT ”

岡山県津山市を拠点として、金属を使ったものづくりを行う木多隆志(きたたかし)氏。木多氏はKITAWORKSという名義でアイアンや真鍮などを使用した家具を制作し、時には住宅や店舗の設備なども手掛けて来ました。「その素材でどんな物が作れるかを追求する」と言う木多氏の作る物々は、独特のフォルムや機構を持ち、国内外に多くのファンが存在します。同じ岡山で親交を重ねて来たAXCIS,INC.とコラボレーションし生まれた”KTシリーズ”では、素材に真鍮を選び、これまでに無いクオリティの照明を作り上げました。

2022.08.26 by AXCIS ONLINE

  1. 金属でありながら有機的な素材「真鍮」

    真鍮。それは銅と亜鉛を合わせて作った金属です。黄銅(こうどう、おうどう)とも呼ばれるこの金属は、金のような輝きと経年変化の大きさを特徴としています。真鍮は熱を加えることで薄く伸ばしたり、曲げたりと色々な形に成形できるため、古くから住宅や機械などあらゆる場面で活用されて来ました。

    硬くて無機質…というのが金属の特性ですが、真鍮からは不思議と柔らかい印象も受けます。もちろん実際に柔らかい訳ではないのですが、木多隆志さんは真鍮の事を「木に近い金属」「有機的な金属」と表現し、その自在に変化する素材を取り扱って来ました。

    厚さ3mmの重厚感あるペンダントシェード

    KTシリーズは、厚さ約3mmの分厚い真鍮素材を使い「ヘラ絞り」という技術で作り上げられました。3mmの真鍮素材というのはシェードのようなアイテムに仕立てるのが難しく、これまでのアクシスの真鍮製シェードも厚さ約1mmのタイプを使用して来ました。

    通常の1mmの真鍮と、KTシリーズの3mmの真鍮。数字にしてしまうとたった数ミリの違いですが、実際に目で見て使用して感じるのは、存在感の大きさです。光が当たった時の鈍い輝きや、部屋に吊るしてわずかに揺れる様子からも、モノ自体が持つ重厚感が伝わって来ます。

    KTシリーズの特徴であるフチ部分の丸みと、シームレスなフォルムは、厚さ3mmの真鍮とヘラ絞り技術を組み合わせる事で生まれるのです。

    ペンダントライトとブラケットライトの2型発売。

    KTシリーズは「ペンダントライト」と「ブラケットライト」の2型が発売されます。

    「ペンダントライト」は、コードの長さ別に60cmタイプと100cmタイプを発売。60cmタイプはキッチンカウンターやダイニングに吊るしたり、サイズ調節をして玄関や洗面所でもお使いいただけます。100cmタイプはあえてグッと低く吊るしたい場合や、2.7m以上の天井が高いお部屋にもおすすめです。

    「ブラケットライト」は壁に設置してウォールライトとして使用します。内玄関や洗面所、階段、リビングや書斎などに取り付ければ間接照明としての役割を果たします。

    様々な場所でお使い頂けます。

    KTシリーズのシェードのは、直径約14cmと小ぶりなサイズ感をしています。電球は一個のみ取り付けるタイプなので、これひとつで部屋全体を明るく照らすと言うよりは、空間の中でポイントにしたい場所に吊るして灯す使い方がおすすめです。また、横から見たときの厚みや曲線も秀逸なので、目線に入るほど低く吊るすのも絵になります。

    KITAWORKS・木多隆志さんについて

    今回アクシスと共にKTシリーズを作った木多隆志さんは、KITAWORKSという名義で様々な金属や木を使った家具を制作されています。幼い頃から何かを作るのが好きだった木多さんは、青年期には一時期放浪し山小屋で働き暮らすなど自身の興味や関心を追求して来られたそうです。

    KITAWORKSが作るもの

    チェア、テーブル、キャビネットといった住まいの家具から、店舗の什器に至るまで。木多さんの作るアイテムにも共通しているのは、素材や技法に対する追求心とミニマルな機構です。

    KITAWORKSで作るプロダクトは「必要最低限の構造で作る。けれど、各部のラインや全体のフォルムバランスに最大限気を配る」という共通項があるそうです。どの家具も洗練されたバランスを持っていますが、その曲線や素材同士の組み合わせには余裕が感じられます。

    工房とショールームは、岡山県津山市にあります

    KITAWORKSの工房は岡山県北部のまち津山にあります。隣には予約制のショールームが併設されており、これまでに制作したさまざまな家具が展示しています。

    天井が高く、独特の美意識で統一されたショールームは、家作りや店舗内装のヒントにもなるような素敵な空間でした。予約時に予め伝えておけば、家具や什器についてのオーダーや相談も受け付けられているそうです。
    この工房はもともと木多さんの実父が創業した鉄鋼溶接工場でした。ネジや部品などを製造する町の鉄工所として地元に根差し、長年操業されて来ました。木多さんが工場を引き継いでKITAWORKSと屋号を変えてからも、職人さん達は変わらず日々物作りに邁進されています。熟練の職人だからこそ出来る、微妙なニュアンスの表現が、KITAWORKSのデザインに欠かせない要素となっています。

    ミリ単位の微調整を繰り返した試作品

    ”KT”シリーズを生み出したヘラ絞りという製法

    溶接加工を得意とするKITAWORKSの工房で、これまでなかなか実現できなかったのが”ヘラ絞り”という技法での製造です。専用の型を作り、回転する機械に素材を当て、ヘラと呼ばれる工具で伸ばしながら形を作るこの工法。切って繋げる溶接加工と違うのは、滑らかでシームレスなフォルムを持つプロダクトを作り出す事ができる点です。

    KTシリーズ製造のため、アクシスでは国内の長年ヘラ絞りでの製品作りを行なって来た工場に依頼を掛けました。厚手の真鍮に微妙なニュアンスを出すのは難易度が高く、フチが反り返ってしまったり、上手く曲線が出なかったりと、試作を重ねて商品開発が行われました。

    「どんなサイズ感にするか」「アームは壁からどのぐらい出すのか」「壁への光の当たり具合はどうか」「全体のフォルムバランスは美しいか」…あらゆる角度からプロトタイプの検証を行い、ついに”KT”シリーズは完成しました。

    ショールームにて

    真鍮素材の魅力

    KTシリーズは、コーティングなどを施していない真鍮素材で作られています。真鍮は手で触れたり、空気中にあるだけでも酸化が進み、金色のツヤツヤした状態から渋くくすんだ風合いにどんどん変化してゆきます。

    一見するとネガティブにも感じられるこの経年変化は、しかし、家の建物が築年数を重ね、住む人自身も年を重ねてゆくと同時に、まるで家族のように時を重ねた安心感を感じさせてくれます。

    新品の状態よりも、時間を経てからの方がより美しくなる。そんな魅力は真鍮ならではかもしれません。

    インタビュー動画も公開中です

    現在YouTubeにて、アクシス代表の筒井とKITAWORKS木多隆志さんが対談する動画コンテンツが公開中です。今回の企画秘話、KTシリーズおすすめの使い方、制作についてのインタビューもご紹介しているので、こちらも是非ご覧くださいね。

    商品開発対談!KITAWORKS木多隆志 × AXCIS,INC.コラボレーション照明 ”KT”シリーズのご紹介
    「世界中の古いものがインスピレーション源」という、物づくりにおいての共通点もあるアクシスと木多隆志さん。KTシリーズもアンティーク家具や木の内装によく似合い、なおかつ現代的なシンプルなインテリアとの相性も抜群です。「シンプルだけど他には無い」そんな魅力ある空間を目指すなら、ぜひKTシリーズのアイテムを取り入れてくださいね。



    ■ KITAWORKS(キタワークス)
    1978年、先代が木多熔接工業を創業。工場設備から小さな部品の修理等、地元に密着した町工場。2009年KITAWORKSに改名。熔接の技術を生かし、鉄・ステンレス・銅・真鍮など金属を取り入れた家具の製作に取り組む。空間に合わせたテーブルやチェスト、テーブルの高さに合わせて作る椅子など、等身大の心地良い暮らしの中で必要とされる家具を作っていきたいと思っています。また、店舗の家具(什器)等も、デザイン・製作しています。お気軽にご相談ください。

    https://www.kita-works.com/

    KITA WORKS 工房&ショールーム
    〒708-1125 岡山県津山市高野本郷1273-1
    TEL:090-3375-7165 FAX:0868-26-4916
    MAIL:info@kita-works.com

    *お問い合わせはメール・FAX・お電話のいずれかでお願いいたします。使用用途やサイズ、ご予算等をご連絡いただければ、 お見積り後にデザイン案などの詳細が案内されてまいります。
    *ショールームは予約制です。前日までにメールにてご予約を行なって頂くか、当日の場合はお電話にてご連絡をお願いいたします。

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