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「ゆらぎ」がある心地よさ。「Teno(テノ)」シリーズ

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「ゆらぎ」がある心地よさ。「Teno(テノ)」シリーズ

普段使いがしやすい実用的なデザインに、手仕事ならではの味わいが加わった陶器のテーブルウェア「Teno(テノ)」シリーズが登場しました。シーンを問わず、長く大切に使い続けられるデザインで仕上げられています。

2025.11.25 by AXCISONLINE

人の手の温かみを感じる食器

「Teno」は、AXCISが初めて企画の段階から陶食器の開発に携わったオリジナルアイテムです。「手の痕跡が残るものづくり」というテーマから導き出された、「terra(土)」「nature(自然)」といったキーワードが名前の由来となっています。その名の通り、手仕事によるほんのわずかなブレやゆらぎが器に残り、同じデザインでも一つひとつ異なる表情を持っています。色や形こそシンプルで均一な印象ですが、じっくり見ると釉薬のムラ、持ち手のライン、縁の凹凸に個体差が出ているのが分かります。これらの小さなゆらぎを、器それぞれの個性としてそのまま生かしました。工業製品の器とは違い、陶磁器ならではの味わい深さや手の温もりが伝わってきます。

日本と外国の古い食器から着想を得たデザイン

「Teno」シリーズは、国内外のアンティーク食器のデザインからインスピレーションを受けて作られました。「開発にあたっては、ヨーロッパやアジア、日本のさまざまな古い食器を参考にしています」と話すのは、AXCISのオリジナル商品を手がけるデザイナーの郷原さん。

 

「もともとAXCISはオリジナル商品の開発以外にも、実店舗『AXCIS CLASSIC』でアンティーク家具を取り扱っていたり、『from WEST』という蚤の市イベントを主催していたりと、ずっと古いものを大切に取り扱ってきました。「Teno」は、古き良きものから感じる懐かしさや美しさからイメージを膨らませながら、使うたびに愛着のわくような陶食器を目指しました」(郷原さん)

 

ヴィンテージライクな風合いを出しつつ、あくまでも日常の器にぴったりのシンプルなデザイン。デイリーウエアとして、毎日の使いやすさを意識しています。

窯元の技術と感性が生み出す味わい

Tenoシリーズは、愛知県瀬戸市にある窯元にて製造されています。主な特徴は、地域で採掘される天然の「赤土」を使い、独自の釉薬を組み合わせた「鋳込み成型」や「還元焼成」という技法を用いていること。鉄分が多くて柔らかい赤土は、炎の当たり方によって自然な焦げや歪みが生まれ、仕上がりに独特なニュアンスが現れます。北欧ブランドの陶器制作も手がけるという窯元ならではの技法を生かして、丁寧にものづくりのプロセスを重ねたそうです。

 

「初めてデザインからオリジナルの食器を作れたのは、素晴らしい窯元さんとの出会いのおかげです。手仕事の味わいを大事にしたものづくりをされている窯元なので、その特徴を生かすことがテーマになりました。納得のいくものが安定的に作れるようになるまで何度も試作や検討を繰り返し、1年以上をかけて完成に至りました」(郷原さん)

 

素材と、技術と、デザイン。それぞれが呼応しあって生まれたTenoは、洗練された佇まいの中に土の雰囲気が感じられるプリミティブ(原始的)な奥行き感のある器になりました。

ニュアンスのある白の美しさ

ほんのりとグレーがかった艶のある白釉薬は、ニュアンスカラーに近いような落ち着きのあるトーン。あらゆる料理や食材が映えるのはもちろん、さまざまな色や素材のテーブルウェアと組み合わせられます。

釉薬の溜まり具合や色ムラによる濃淡も美しく、底や縁にうっすらと見える赤土が輪郭を引き立てるエッジとなっているのも特徴的です。裏がえすと、赤土に刻印された[AXCIS,INC.]のロゴマークと、[MADE IN JAPAN]の文字が印象的です。

日常にちょうど良い使いやすさ

陶磁器の風合いをそのまま引き出すことを大切したTenoシリーズ。ミニマルでいて自然な温かみを感じる佇まいは、どこか北欧デザインにも通じるものがあります。アイテムのラインナップはマグカップ、ゴブレット、プレートの3種類。いずれも安心して取り扱えるように、ちょうど良い形やサイズ感、厚みを追求しています。「どのアイテムも取り回しがしやすく、電子レンジや食洗器の対応も可能です。スタッキングができるので、数をそろえても収納の場所を取りません。お気に入りの食器として、いつでも気軽に使っていただけるとうれしいです」(郷原さん)

生活になじむ形とサイズ。「Tenoマグカップ」

ストンとしたフォルムの「Tenoマグカップ」は、安定感のあるスタンダードな大きさ。丸い取っ手にちょっと親しみやすさが感じられて、持つ時も手にしっくりとなじみます。高台のくびれで上品な印象も加わり、ただシンプルなだけじゃない細やかなディテールが魅力となっています。

シンプルでも飽きずに使えるものを

ごくごくと飲めるたっぷりサイズで、食事の時はもちろん、コーヒータイムや仕事、趣味の息抜き、ちょっと喉を潤したい時などに、つい手に取りたくなる使いやすさ。ニュートラルなデザインながらも風合いがあって、長く飽きずに使えます。底面の刻印もこだわりの一つで、一つひとつ手押しされた均一ではない凹凸感も味わいになっています。

いつものティータイムを特別に。「Tenoゴブレット」

「Tenoゴブレット」は、Tenoシリーズの開発にあたって最初に考案したアイテムです。イメージしたのは、美味しいケーキとお茶でくつろぐティータイムのひと時。おもてなしの特別感を思わせる食器ですが、何気ない日常の中でちょっぴり気分を上げてくれるお気に入り品として、気軽に使ってもらえるようなアイテムを目指しました。

気兼ねなく使えるデザイン

デザインは全体的に丸みがあって、安心して使える脚の高さに仕上げました。縁に向かって薄くなるようにつくってあるため、口当たりや飲み口が心地よく感じられます。華奢すぎない安定感があるので、飲み物だけではなくデザートや料理の盛り付けにもぴったり。デザートタイムはもちろん、プレートと合わせて晩酌セットにするのもおすすめ。大人な雰囲気があるので、ワインやカクテルなどのお酒にも似合います。

リムの表情が美しい「Tenoオクトゴナルプレート」

「Tenoオクトゴナルプレート」は、サイズがMとLの2種類。Mサイズは角を落としたようなフォルムがアクセントになっています。デザート皿、ケーキ皿としてちょうど良いサイズ感で、前菜などを盛り付けるのにもぴったりのサイズ。Lサイズは均一な八角形のプレート。パスタや肉・魚のメイン料理に使ったり、たくさんの料理を盛りつける大皿として使ったりと、多彩なシーンで活用できます。真ん中は丸く立ち上がった淵のある形で、汁気のある料理にも安心して使えます。

料理が映える「余白」と「風合い」

ゆるく角の付いたリムには釉薬や赤土の表情が現れていて、アンティーク食器を思わせる洗練された佇まいになりました。白一色でもさみしくならないので、どんな料理を乗せてもサマになります。Tenoのゴブレットやマグカップとセットで使うのもおすすめです。

さいごに

古い食器のような懐かしい手仕上げの味わいと、量産的なプロダクト製品。その両方をバランスよく落とし込んだTenoシリーズは、日常のスタンダードとして長く愛着を持って使えるものになりました。手の温もりが生み出す普遍的な心地よさ、使ってみてこそ分かる良さを感じてみてください。

[ライター:溝口仁美、編集・撮影:AXCIS ONLINE]

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